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今も手作業でつくる自然食品 |
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ひたちなか市地方の乾燥イモづくりは、農家の副業として行われてきた。
今も手作業の加工は、農閑期の11月下旬から2月下旬ごろまでの約3ヶ月ほどに限られているため、労働面からみれば副業といえるが、生産農家の農業収入全体の中では大きな割合を占めている。
乾燥イモは毎年5月中旬ごろ、畑に乾燥イモ用のサツマイモの苗を植え付けることから始まる。
そして育ったイモを10月中に収穫し、その年の気候の状態で若干変動はあるが、11月の中旬から下旬には加工作業に入る。
加工作業は、よく洗ったサツマイモを蒸して、皮がむきやすい熱いうちに竹べらなどで皮をむく。
その後、冷えたものを薄く切り分け、五日から一週間ほど天日乾燥すると、乾燥イモができる。
乾燥時期に暖かい日が続くとイモが腐ってしまうため、安定した寒さと晴天が続くことが品質を良くする条件となる。
この作業を毎日続け、遅いところでも2月下旬には、その年の加工を終える。
蒸したサツマイモを薄く切り分ける際は、ピアノ線(針金)を乾燥イモの厚みの間隔に何本も張った切断器を使う。
加工に用いる道具らしい道具としてはこの切断器のみで、今もすべて手作業である。
また加工過程は基本的には変わらなものの、蒸す時はマキを燃料とし、釜と蒸篭を使っていたものが、現在は石油などを燃料とするボイラーとなり、蒸気を発生させ、これで蒸す生産農家が多くなった。
そのほか庭や畑につくる乾燥台を鉄材で組むようになり、多くはビニールハウス化し、干し網もプラスチック製になるなどの変化はある。
しかし、手作業で添加物一切なしの自然食品をつくりあげるという点では、昔と少しも変わるところはない。
ひたちなか市役所農政課によると、「タマユタカ」と呼ばれる種類の乾燥イモ用サツマイモの作付面積は現在、ひたちなか地方では旧勝田市域600ヘクタール、旧那珂湊市域550ヘクタール、東海村域200ヘクタールの合わせて1350ヘクタールで毎年、7000トン以上、粗生産額は、3地域合わせて約36億円にのぼる乾燥イモが生産されている。
これに対して、一般の乾燥イモ用ではない青果物としてのサツマイモの作付面積は、旧勝田市域150ヘクタール、東海村域60ヘクタールにすぎず、旧那珂湊市域では全く生産されていない。
この地方の乾燥イモの安定生産や品質維持を図るため、生産農家、集荷業者、関係行政機関などによって組織が構成され、事務局がひたちなか市役所農政課に置かれている。
この組織に属す生産農家は1540戸、集荷業者は20件となっている。
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| ※参考文献:藝文風土記 |
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