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茨城県の和牛産地の新しい取り組み

2018/07/17

茨城県の県北地域で牛が放牧されている風景を見かけることはそれほど珍しいことではないと思います。



県北に位置する大子町は、かつては肉牛の子牛の一大産地で、ほんの10年前までは1200軒余りの繁殖農家が年間1200頭以上を育てていました。



しかし高齢化と人口減少により、今では農家は半数近くに減り、牛の数も約700頭まで減少しています。



こうした中、様々な工夫をこらして町の活気を取り戻そうとされている地元の繁殖農家さんがいらっしゃるそうです。今回は、干し芋と同様に茨城県の地場産業で頑張っている大子町の農家さんの取り組みについてご紹介したいと思います。

 

 

 



まず一つ目の工夫として、かつて田んぼなどだった耕作放棄地で牛を放牧しているそうです。



茨城県は耕作放棄地の面積が全国で2番目に多い県ですが、大子町では米を育てる人がいなくなった土地の一部が、今では牧場として有効活用されています。すばらしいですね。



耕作放棄地での牛の放牧は、高齢化が進む町の繁殖農家さんたちにとって様々なメリットがあるようです。



例えば牛のエサは、放牧された土地に次々とはえてくる牧草ですので、最初に種をまいておけばその後のえさ代はかかりません。糞もそのまま肥料になるため、牛舎のように処理をする必要もなく手間を大幅に省くことができます。



土地を貸す側にとっても、雑草が生い茂って土地が荒れることを防げるうえ、多少ですが収入にもなります。

 

 

 



さて、繁殖農家にとって牛を育てることと同様に重要なのが、効率的に種付けをして子牛を産ませることです。



そこでもうひとつの工夫として、町内の繁殖農家さんたちからメスの牛を預かり、妊娠までの作業を代行することを始めたそうです。この施設にメス牛を預ける繁殖農家さんたちに余力が生まれ、一頭でも多くの牛を飼育してもらうことがねらいだそうです。



これらの牛を預かる専用の施設にもいろいろな工夫がなされています。



牛の発情はおよそ20日おきに訪れます。種付けのチャンスを逃せば、次の機会まで妊娠させることはできません。そこで導入したのが、インターネットを利用した監視システムです。



このシステムを使用すれば、離れた場所でもスマートフォンを見るだけで、備え付けのカメラごしに牛の様子を確認できます。発情期をむかえた牛がソワソワしている様子も分かるので、対応も十分間に合うそうです。



また牛の足には専用の歩数計も着けられていて、落ち着きがなくなり歩き回るようになるという発情の兆しを見逃さないために役立っています。以前はそれぞれの牛に常に気を配っている必要がありましたが、少人数で多数の牛を管理できるようになりました。



牛の生産者の高齢化は茨城県に限ったことではないそうです。その一方、和牛人気は国内外で高まっていて、子牛の価格も高騰しているそうです。

 

 

 


こうした背景を追い風にすべく、頑張っている大子町の和牛繁殖農家さんたちを私たちも応援したいと思います。



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