お芋の品種について
干し芋全体の9割が生産されると言われるほど、干し芋づくりが盛んな茨城県。
干しいもの原料として適しているお芋は限定はされますが、それでも色々と種類がありますので、今回はいくつかの品種をご紹介してみます。
【紅はるか】(べにはるか)
糖度が高く、黄色がとてもきれいです。近年新品種として登場以来、爆発的な人気で干し芋市場を席巻中です。特に蒸し芋にした際の糖度が高いのが特徴ですが、後味はスッキリで、ファンが続出しているようです。栄養成分は、通常のさつまいもより食物繊維が2倍にもなると言われ、生いもの切り口から出る白色の液(ヤラピン)が多いのも特徴です。 【玉豊】(たまゆたか)
今をときめく「紅はるか」とは違った、いかにもほしいもらしい、なつかしい風味と素朴な甘味です。定番の品種として干し芋ファンに人気があります。つい最近まで干し芋といえば圧倒的に玉豊でした。お芋の形が玉のようで、たくさん収穫出来るということで、玉豊の名がついたようです。 【紅まさり】(べにまさり)
元は焼きいも用に開発されたらしいのですが、ほしいもにも向いています。土壌をあまり選ばない栽培しやすいお芋で、繊維が少なく、しっとりしたほしいもになります。食感は甘くねっとりで、焼きいもにも干し芋にも適したまれな品種とも言えます。 【いずみ】
いずみの干し芋は古くから作られてきました。収穫量が他の原料芋の品種より落ちたり、加工に手間がかかるなどの理由から、昨今では干しいもとしてはポピュラーではありません。しかし味は、甘くねっとりとして美味しいです。形などの特色から、丸干しとして使用されることがあります。 【玉乙女】(たまおとめ)
こちらも比較的新しい品種です。繊維が少なく柔らかい干しいもになります。自然な甘さで、仕上がりの黄色が濃くきれいです。焼き芋などにはあまり向いておらず、干しいもに適した品種です。 【みつき】
「蜜のような甘さ」ということでこの名前がついたようです。水分が多いのも特徴です。お菓子などに加工しても美味しい品種です。
原料のお芋の進化に伴い、洋菓子などのスイーツと比べても引けを取らないくらい甘く美味しくなってきた干し芋。しかしカロリーは巷のスイーツよりず~っと低いのです。 また、さつまいも全体に言えることですが、「カルシウム」「カリウム」「亜鉛」「鉄分」糖や脂肪の代謝に関わる「パントテン酸」など、健康に有効な成分が含まれていますので栄養学的にも優秀です。 日常的なおやつとして、ぜひ「干しいも」をご活用くださいませ!